2024-03-29T09:52:12Z
https://soar-ir.repo.nii.ac.jp/oai
oai:soar-ir.repo.nii.ac.jp:00021382
2023-01-18T01:41:35Z
1628:1629:1985
アメリカザリガニの甲羅上に着生する珪藻群集の季節変化
Seasonal change of epizoic diatom assemblage on the carapace of freshwater crayfish: Procambarus clarkii
中野, 和真
関口, 伸一
山本, 雅道
動物体表付着性珪藻
季節変化
アメリカザリガニ
Epizoic diatom
Seasonal change
Procambarus clarkii
動物体表付着性珪藻については古くから知られており,様々な種類の動物体表において研究がなされている.しかしながら淡水域の脱皮動物においては,ほとんど調査が行われていない.そこで本研究では,アメリカザリガニ(Procambarus clarkii)甲羅上に着生する珪藻の細胞数と種組成の季節変化を調べることを目的として,埼玉県所沢市にある溜め池において,アメリカザリガニの甲羅上に付着する珪藻の1 ㎜² あたりの細胞数と種組成を調査した.その結果,アメリカザリガニの甲羅上の細胞数は平均84±1.1×10² inds.㎜⁻² であり,11月に最も少なく1±3 ㎜⁻² であり,5月に最も多く2.5×10² inds.㎜⁻²であった.一方,溜め池の泥上から採取した珪藻群集では平均1.8×10⁵±1.5×10⁵ inds.㎜⁻²であった.泥上の珪藻細胞数は5 月に最も少なく6.2×10⁴ ± 4.5×10⁴ inds.㎜⁻² であり,10月に最も多く3.1×10⁵ ± 1.9×10⁵ inds.㎜⁻² であった.珪藻の細胞数は泥上の方がアメリカザリガニ甲羅上よりも明らかに多いことがわかった.種組成に関して,一年を通じてアメリカザリガニの甲羅上と泥上のどちらにおいてもNavicula 属やCraticula 属が優占した.Surirella 属などの割合などにおいて多少の違いがあるものの,アメリカザリガニ甲羅上と泥上の珪藻組成は類似していることがわかった.このことから,アメリカザリガニが多くの種類の珪藻の分布拡大に貢献している可能性がありうる.
Article
環境科学年報 42:45-53(2020)
信州大学環境科学研究会
2020-03
jpn
journal article
VoR
http://hdl.handle.net/10091/00022139
https://soar-ir.repo.nii.ac.jp/records/21382
0915-7492
AN1054947X
環境科学年報
42
45
53
https://soar-ir.repo.nii.ac.jp/record/21382/files/42-06_Yamamoto-etal.pdf
application/pdf
879.3 kB
2020-06-09