2024-03-29T09:31:22Z
https://soar-ir.repo.nii.ac.jp/oai
oai:soar-ir.repo.nii.ac.jp:00010954
2023-02-03T00:36:25Z
1016:1018:1070:1072
中部山岳域におけるハイマツを食害するタカネシママツハバチ Gilpinia albiclavata の分布変遷
Change of distribution areas of a new sawfly species Gilpinia albiclavata damaging to Pinus pumila in the central Japan mountainous region.
古屋, 諒
斉藤, 雄太
中村, 寛志
江田, 慧子
原, 秀穂
タカネシママツハバチ
幼虫集団
ハイマツ帯
日本アルプス
年次変動
集中分布
近年,中部山岳域においてハイマツ Pinus pumila の枯損が顕著であり,タカネシママツハバチ Gilpinia albiclavata による食害がその一因であることが報告されているが,その生態的知見にはいまだ未知の部分が多い。そこで,本研究は中部山岳域を対象に,ハイマツを食害するタカネシママツハバチの分布域と発生状況を明らかにすることを目的として行った。調査は飛R嚴R脈(常念岳~蝶ヶ岳),木曽山脈(木曽駒ヶ岳~将頭山)および赤石山脈(北岳~中白根山)の稜線のハイマツ帯において,2005年,2011年~2013年の夏季に幼虫集団の分布調査を行った。その結果,本研究により飛R嚴R脈の蝶ヶ岳では2011年に初めて本種の分布が確認された。その後2013年には集団数が188にも及び,分布拡大の傾向を示していた。木曽山脈は,2005年に発生していた中岳付近から2013年には今まで分布していなかった西駒山荘近辺まで,8年間で約3㎞の分布拡大を行ったことが分かった。赤石山脈では2005年と同じ分布域で一時発生の縮小が見られるものの,2013年には多くの集団が見つかり,発生が増加していた。稜線のハイマツ帯での幼虫集団の分布は,特定の場所に多く見られる集中分布のパターンを示した。以上の結果より,本種は分布域を移動して周期的大発生をする年次変動パターンをもつ種であると考えられた。
Article
信州大学農学部AFC報告 12: 63-73 (2014)
departmental bulletin paper
信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター
2014-03-26
application/pdf
信州大学農学部AFC報告
12
63
73
1348-7892
AA11845727
https://soar-ir.repo.nii.ac.jp/record/10954/files/AFCbulletin12-09.pdf
jpn