@article{oai:soar-ir.repo.nii.ac.jp:00010563, author = {馬場, 多久男 and 伊藤, 精晤}, issue = {2}, journal = {信州大学農学部紀要}, month = {Mar}, note = {明日香村は古代の都であり,遺跡が数多く存在し,全域が歴史的風土保全地区に指定されている。古代の経済的基盤として山間農地の棚田の成立が想定され,その表れは万葉集の歌の中に見られる植物の種類からも見られる。古代から現在まで千数百年の時代を経ているが,明日香村には現在まで近年の農地基盤整備も行われずに山間地の棚田が持続している。こうした棚田やその周辺に万葉集の歌に見られた植物を見い出すことができる。特に棚田の畦畔法面の植生は歴史的な期間で持続した水田利用とともに管理されてきた草地であり,農民に親しまれた植物によって構成されている。しかし,近年は放棄地も目立っているのが現状である。こうした農地の放棄による植生変化は万葉植物の存続にとっても大きな危機的状況と考えられる。そこで,石舞台周辺の棚田を対象に畦畔法面の植生の実態を明らかにして今後の植生保全の基礎資料を得ることにした。その結果,畦畔法面には在来の植生が維持されており,植生型はススキ,チガヤ,ノシバを優占種とする3植生型を見い出すとともに,チガヤ優占型の植生のなかに共存して優占する種類によって,さらに5種類の植生型へと多様化していることを見い出した。これらの植生型は放棄した草地にススキが優占し,踏み付けと集中的な草刈りによってノシバが優占し,この中間の様々な植生管理状態の中でチガヤの優占する多様な植生型が存在しているといえる。こうした草地の植生保全のためには個々の農家の営農の継続が必要であり,そのために営農を支援する体制が植生保全の条件ともなるのである。, Article, 信州大学農学部紀要. 36(2):75-90(2000)}, pages = {75--90}, title = {明日香村における棚田の畦畔法面の植生保全}, volume = {36}, year = {2000} }