@article{oai:soar-ir.repo.nii.ac.jp:00010626, author = {徳本, 守彦 and 山内, 仁人}, issue = {2}, journal = {信州大学農学部紀要}, month = {Dec}, note = {ヒノキ材とブナ材の短冊型試片を用いて乾燥過程のクリープによって曲げセット材を作製し,回復を拘束して吸湿・吸水させた試片の拘束解除後の飽水状態での復元経過を測定した。おもな結果は次ぎのとおりである。1) 拘束を解除する時,スプリングバックが生じたことから,回復を拘束して吸湿・吸水させる時,一種の水分応力が発生していることがわかる。2) 両樹種とも,拘束解除後に残留たわみは初め急激に減少するが,次第に減少速度が低下した。しかし,5か月後においても,依然減少傾向が明らかである。3) 復元経過を時間の対数に対してプロットする時,ブナ材とヒノキ材で経過曲線が異なった。これは,ヒノキ材の復元が相対的に遅れて生じることによると考えられる。4) 5か月後のたわみ残存率は,ブナ材で23%,ヒノキ材で36%であり,明らかにヒノキ材の戻りがわるい。5) 復元途中で,試片を取り出して緩やかに乾燥する時,ブナ材では残留たわみは,湿潤時(乾燥開始前)より乾燥後で大きかった。一方,ヒノキ材では含水率15%付近に残留たわみの最小値を示し,以後の乾燥によって増加したけれども,乾燥後の残留たわみは湿潤時(乾燥開始前)より小さくなった。6) 以上の結果を踏まえる時,回復を拘束して水中浸漬した曲げセット材は,本来の安定な構造から外れた不安定な状態に置かれていること,拘束解除後の復元は非常に長い時間に及ぶ遅延現象であって,引き伸ばされて弾性エネルギーを蓄えた""スプリング""が復元力となって,その動きを""ダッシュポット""が遅延していると定性的に説明できる。ブナ材とヒノキ材における復元の度合い及び復元速度の違いは,細胞壁のマトリックスの質的な相違によるものと考えられる。, Article, 信州大学農学部紀要. 30(2): 115-123 (1993)}, pages = {115--123}, title = {回復を拘束・水中浸潰した曲げセット材の解放後の復元}, volume = {30}, year = {1993} }