@article{oai:soar-ir.repo.nii.ac.jp:00010653, author = {南, 峰夫}, issue = {2}, journal = {信州大学農学部紀要}, month = {Dec}, note = {トウモロコシの子実収量における雑種強勢発現の機構を発育形態学的に解析するために,F1とその両親系統について生育相と葉,稈の形態および収量構成要素を比較調査し,発育形態の変化と収量の関係を検討した。得られた結果は以下の通りである。 (1) F1は播種~雄穂分化期,および絹糸伸長始期~絹糸抽出期の短縮と雌穂分化期~絹糸伸長始期の延長を示した。これらの変化は相対的な生殖生長期間の延長と,穎花分化期間の延長による分化穎花数の増加,および急速な稈の伸長と展葉による相互遮蔽の回避と葉面積の早期確保をもたらした。 (2) F1は雑種強勢による全葉面積と稈体積の増大を示した。葉と節間(植物単位)を生育相に対応した4単位群に分けてみると,雌穂分化期展開葉から着雌穂葉の間の第3単位群と,着雌穂葉より上の第4単位群の大きさが増大した。前者は穎花形成期における,後者は登熟期における活動中心であることから,両単位群の増大が分化穎花数の増加と高い登熟歩合を実現していると考えられた。他方,雄穂分化期~雌穂分化期の間に展開する第2単位群の大きさは減少した。 (3) F1の子実収量には明らかな雑種強勢が認められた。それは分化穎花数の著しい増加と,高い登熟歩合の確保による登熟粒数の増加によっていた。 (4) 第3,第4単位群の大きさは子実収量および登熟粒数と正の,第1,第2単位群の大きさは登熟粒数と負の,それぞれ有意な単相関または偏相関係数を示した。 これらの結果はF1の示す多収性を発育形態学的に説明し,第1,第2単位群を小さくし,その後の第3,第4単位群を大きくすることで,F1は子実収量の雑種強勢を実現していると考えられた。, Article, 信州大学農学部紀要. 28(2): 155-164 (1991)}, pages = {155--164}, title = {トウモロコシにおける雑種強勢発現機構の発育形態学的解析}, volume = {28}, year = {1991} }