@article{oai:soar-ir.repo.nii.ac.jp:00011234, author = {野口, 俊邦}, journal = {信州大学農学部演習林報告}, month = {Oct}, note = {本研究は,従来の研究では極めて不十分であった山村の農林家の全体的・統一的把握,すなわち,第1に,それらを全国的レベルでとらえること,第2に,その再生産構造を農業,林業,賃労働との関連で総体としてとらえること,第3に,農林家の存在形態の地域差を検出することを主要な課題としている。そこでまず第1章では,山村農業,林業,山村経済に関する学説を再検討して問題点を明らかにした。第2章では,戦後の山村の農林家の変貌過程を国土庁資料や「世界農林業センサス」などの資料を用いて全国的に概観した。ついで第3章および第4章では,山村の農林家の存在形態の地域差を検出するために奥地山村と都市近郊的山村の典型として,長野県南信濃村と同県阿智村を取上げ,実態の分析を行った。以上の検討から,次の点が明らかになった。①山村は戦後,他の経済地帯にみられないような激しい変貌をとげ,今日の山村の農林家は不安定な賃労働と農林業の組合わせで辛じて生計をたてている状態であり,全国的には前者が圧倒的に優位となっている, ②しかし,地域的になると,奥地山村では養蚕,茶,こんにゃく,野菜,肉牛,しいたけなどの組合わせによる農林複合経営がかなりの割合で存在しているのに対し,都市近郊的山村では農林業主業経営は壊滅し,世帯員が総賃労働者化している。また,山村の農林家の将来展望にかかわる後継者についてみると,奥地山村では農林家後継者が農林業後継者となっているのに対し,都市近郊的山村では農林家の後継者が在村の賃労働者と化しているものが多いことが知られる。そこで両地域における農林家の定住条件の確立の方向としては,前者では農林業の振興を通じた広範な農林複合経営の創出,後者では若年労働力の安定雇用の場の創出→農林業の振興という迂回策が展望される。, Article, 信州大学農学部演習林報告 24: 1-142(1987)}, pages = {1--142}, title = {山村経済構造の変貌と農林家の存在形態に関する研究}, volume = {24}, year = {1987} }