@article{oai:soar-ir.repo.nii.ac.jp:00011253, author = {島崎, 洋路}, journal = {信州大学農学部演習林報告}, month = {Oct}, note = {間伐の手おくれによって高密化したスギ林の取扱いについて,長野県下伊那郡根羽村田島区有林と石川県能登半島穴水林業公社有林の間伐研修林で得られた調査資料にもとずいて,実践的な検討を行なった。これらの林分における生長経過をみると,林分間の生産力にかなり大巾な較差が認められたので,今後はこのような生産力のちがいを意識した生産目標の設定により,適正な林分管理を施していくことが望まれる。幸いスギ材には,小径の柱材と並んで用途の広い大径材に対する需要も多いので,高密林分の取扱いに際しても,林分の生産力と生産材の用途との組合せを考慮した,次のような2・3の施業法の適用が有効と考えられた。1 生産力の低い林分では,限られた期間内に大径木を仕立てることはむづかしく,良質な柱材生産を指向するのが得策である。施業の方法は,生長が劣るため,柱材に適した18~24cmの胸高直径に達した立木が少ないので,1~2回の間伐によって形質および生長がいちじるしく劣る立木を取除き,林分密度を1ha当り約1600本に調整する。伐期はややおくれるが,良質柱材の多量生産が期待される。2 生産力の高い林分では,生産目標のちがいによって次の2通りの施業法が考えられる。(1) 柱材生産を目標とする場合には,生産力が勝るほど上層木の直径生長も良いので,順次柱適寸木を間伐によって収穫し,主伐期の林分密度を1ha当り1000~1200本に調整して,より早く柱材生産を実現したい。(2) 大径材生産を指向する場合には,先ず将来大径木に仕立てる立木を1ha当り約800本選んでマークし,このほかの立木については,このマークされた立木の生育を妨げるものおよび柱適寸木に達したものを順次間伐収穫する。なおそのほかの劣悪木は,必要に応じて随時除去するか,伐期まで保残してもかまわない。伐期50~60年生で,直径30cm以上の大径材生産を期待したい。, Article, 信州大学農学部演習林報告 20: 15-46(1983)}, pages = {15--46}, title = {高密スギ林分の取扱いについて}, volume = {20}, year = {1983} }