@article{oai:soar-ir.repo.nii.ac.jp:00011845, author = {Itino, Takao}, issue = {2}, journal = {Researches on Population Ecology}, month = {}, note = {京都市において, 単独性のカリバチであるオオフタオビドロバチ Anterhynchium flavomarginatum と亜社会性のオオカパフスジドロバチ Orancistrocerus drewseni の野外調査を, 1980年から1983年まで行い, 生命表を種間で比較した. 乙の調査地においては亜社会性ドロバチは単為生殖を行っている. 単独性ドロバチでは, 9つの, 亜社会性ドロバチでは7つの死亡要因が識別できたが, そのうち6つは両穫に共通のものであった. 2種間の死亡率の大きな違いは卵期と幼虫期と前踊期にみられた. 卵期にはノミパエの1種が両種ドロバチの卵を捕食したが, これによる死亡率は単独性ドロバチ (15.0%) よりも亜社会性ドロバチ (1.4%) のほうがはるかに低かった. これは亜社会性ドロバチの母親による保護 (随時給食とそれに関連する諸行動) が捕食の機会を減少させたためと考えられた. 幼虫期にはニクバエの1種 Amobia distorta の捕食寄生率が, やはり単独性ドロバチ (23.8%) よりも亜社会性ドロバチ (8.1%) で低かったが, これも亜社会性ドロバチの母親による保護が原因と思われた. 安定で永続的な環境である自然営巣場所と一時的な環境である付加営巣場所で2種のドロバチの死亡率を比較したところ, ノミバエは羽化場所付近にとどまって産卵するため, 永続的な営巣場所のほうが捕食率が高いととがわかった. また, ニクバエは帰巣するドロバチを追跡することにより巣を発見し, また一度発見すると次々とまわりの巣を攻撃するので, 営巣密度の高い営巣場所での捕食寄生率がより高かった. 前虫雨期には不明死亡率が単独性ドロバチよりも亜社会性ドロバチで高かった.とれは単為生殖の悪影響と推定される. ハナノミによる死亡も亜社会性ドロバチのほうが多かったが, とれは亜社会性ドロバチのほうがより頻繁に訪花するためであると思われた. 亜社会性ドロバチの防衛機構について亜社会性の進化と関連づけて論議した., Article, Researches on Population Ecology. 28(2):185-199 (1986)}, pages = {185--199}, title = {Comparison of life tables between the solitary eumenid wasp Anterhynchium flavomarginatum and the subsocial eumenid wasp Orancistrocerus drewseni to evaluate the adaptive significance of maternal care}, volume = {28}, year = {1986} }