@techreport{oai:soar-ir.repo.nii.ac.jp:00016616, author = {淺木, 宏覚 and 市野, 隆雄}, month = {Mar}, note = {甲虫目ハネカクシ科は,国内で 21 亜科1,700 種以上が確認されており,海浜から高山まで広く分布していること,個体数が多いことなどから生物の垂直分布を調べる上で好適な研究対象である.本研究では飛翔性ハネカクシ類成虫の垂直分布と季節消長のパターンを調査し,その決定要因について考察した.乗鞍岳の標高800~2400m の17 標高地点(標高100m おき)において2008 年6 月~9 月にハネカクシの垂直分布を調べた.用いたトラップ(丸山式FIT)は,プラスチックフィルムの透明板を地面に垂直に立てたもので,地表近くを飛行中の小昆虫が板に衝突し,下の固定液の入った容器に落下するようになっている.これを一つの標高地点につき20 基ずつ設置し,各地点で夏と秋の2回にわたって採集を行った.また,これとは別に標高800m と1500m 地点において5 月~10 月の6ヶ月間,ひと月に2 回ずつの定期調査を行い,季節的発生消長を調査した.その結果,垂直分布調査では計16亜科15,127個体のハネカクシ科昆虫が採集され,季節消長調査では計14亜科10,183個体が得られた.種レベルまでの同定が可能であった垂直分布調査での90種2,402個体と季節消長調査での76種1,945個体についての結果,および亜科レベルの結果を解析したところ,以下のことが明らかになった.標高ごとのハネカクシの種構成は,標高傾度に沿った植生帯の変化におおむね対応していた.亜科ごとに見た場合,暖地性の亜科は低標高に,寒地性の亜科は高標高に分布していた.また菌(キノコ)食のハネカクシは標高1200m~1600mまでの山地帯に多く分布していた.亜科ごとの季節発生消長において,標高800mと1500mの間のパターンが違っている亜科がいくつか見られた.多くの亜科が周年発生をしている中で,軟質キノコ食のオオキバハネカクシ亜科は秋季のみに発生が見られた., Article, 環境科学年報32:73-98(2010)}, title = {乗鞍岳における飛翔性ハネカクシ科昆虫の垂直分布と季節消長}, year = {2010} }