@article{oai:soar-ir.repo.nii.ac.jp:02000087, author = {瀧井, 暁子 and 中下, 留美子 and 泉山, 茂之}, journal = {信州大学農学部AFC報告}, month = {Mar}, note = {ツキノワグマ(Ursus thibetanus)によるトウモロコシ畑の利用実態を明らかにするため,中央アルプス山麓部においてGPS テレメトリーおよび体毛の炭素安定同位体比分析による食性履歴の推定を行い,行動圏の経年変化および飼料用トウモロコシ畑の利用について分析した.成獣メス(個体AF)は7年間,成獣オス(個体RM)は12年間GPS テレメトリーによる個体追跡を行った.炭素安定同位体比を明らかにした2008~2017年(個体AF)と2011~2018年(個体RM)において,どちらの個体もトウモロコシは摂取していなかった.個体追跡から,個体AF は16歳だった2018年に,個体RM は14歳だった2019年に初めて飼料用トウモロコシ畑を利用していた.飼料用トウモロコシ畑は8月中旬から9月初旬から利用を始め,9月下旬から10月初旬まで利用していた.どちらの個体も,飼料用トウモロコシ畑を利用するより前の季節行動圏には耕作地や市街地は含まれていなかった.飼料用トウモロコシ畑を利用開始した1年目は,どちらの個体も1ヶ所の圃場のみを利用していたが,2年目に個体RM は9ヶ所の圃場を利用していた.どちらの個体も,1年目よりも2年目の方が飼料用トウモロコシ畑の利用頻度が高かったが,個体RM の利用日数や1日の畑滞在時間は1年目の約1.5倍に増加した.これらの結果から,ツキノワグマは高齢になってこれまで利用のみられなかった耕作地に出没し,トウモロコシ畑を利用するように行動が変化すること,個体により急激にトウモロコシに餌付くことがあることが明らかになった., Article, 信州大学農学部AFC報告 19: 19-32(2021)}, pages = {19--32}, title = {ツキノワグマによる飼料作物の加害実態 ―2頭の個体追跡事例―}, volume = {19}, year = {2021} }