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イノベーション推進事業/エコイノベーション推進事業/レアメタル代替材料となる燃料電池用の炭素触媒の探索研究
http://hdl.handle.net/10091/12287
http://hdl.handle.net/10091/12287bfc83ad2-7688-4521-8d3d-2c6588656532
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
---|---|---|
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Item type | 研究報告書 / Research Paper(1) | |||||
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公開日 | 2011-04-19 | |||||
タイトル | ||||||
言語 | ja | |||||
タイトル | イノベーション推進事業/エコイノベーション推進事業/レアメタル代替材料となる燃料電池用の炭素触媒の探索研究 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源 | http://purl.org/coar/resource_type/c_18ws | |||||
タイプ | research report | |||||
著者 |
福長, 博
× 福長, 博 |
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信州大学研究者総覧へのリンク | ||||||
氏名 | 福長, 博 | |||||
URL | http://soar-rd.shinshu-u.ac.jp/profile/ja.gVTmjekV.html | |||||
引用 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 平成21年度 エコイノベーション推進事業調査委託成果報告書(公開用)09008052-0(契約管理番号):1-48 | |||||
書誌情報 |
平成21年度 エコイノベーション推進事業調査委託成果報告書(公開用) p. 1-48, 発行日 2010-02 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 世界的な地球環境問題への対応として、燃料電池は高効率で省エネルギーな発電システムとして本格的普及が待たれている。しかし、現在の燃料電池の電極触媒に欠かせない“白金”はいわゆるレアメタルであり、資源量が少なく高コストなため、その代替触媒の開発が求められている。白金代替カソードは古くから研究されているが、多くは性能が不十分で、特に金属が含まれるものは作動する環境のpH が低いと金属が溶解するなど、安定性に問題がある。近年では、活性と耐食性に優れた触媒として金属酸化物系触媒や窒素含有炭素触媒の報告があるが、未だ実用化レベルには至っていない。このような状況を踏まえ、本研究では、固体高分子形燃料電池のカソード用の炭素触媒の開発を目的とし、シルクを原料として金属種を一切含まない活性炭の探索を行った。シルク活性炭は、シルク表面のセリシンを取り除いた後のフィブロインを原料として作製した。一次炭化の昇温速度、二次炭化の最高温度を変え、その影響を評価した。窒素雰囲気下でTG 分析を行ったところ、昇温速度の高い試料の重量減少速度が高く、また、最終的な重量減少が小さかった。電子顕微鏡による観察から、昇温速度が高い方が最終的な形状の細かい炭素が得られたことがわかった。窒素吸着等温線測定とその解析からカーボンシルク活性炭は、ミクロ孔が発達した細孔体であることが明らかとなった。また炭化温度が高い試料ではミクロ孔が減少し、メソ孔が増加することが示された。炭化温度の低い試料では平均細孔径が小さく、分子に対して非常に強い分子ポテンシャル場が形成されていると考えられる。炭化温度の差異により、単純な比表面積の変化だけではなく、平均細孔径の変化、メソ孔の付与など、ナノ空間の異なる試料が得られることが明らかとなった。カーボンシルク活性炭のナノ空間と触媒活性の相関を明らかにすることが今後の課題としてあげられる。このナノ空間の分子場と燃料電池用触媒の触媒活性との相関が明らかになれば、カーボン系触媒研究の発展が期待できる。シルク活性炭の酸素還元挙動をボルタモグラムにより測定した。賦活時間の違いによる酸素還元開始電位の違いは顕著ではなかった。また、その値は、本研究開始時よりもわずかに低かった。今後、残存不純物量、比表面積、細孔構造などの物性値の詳細な検討が必要である。さらに、シルク活性炭の低担持白金試料の担体としての検討を行ったところ、酸素還元開始電位は通常のカーボンブラック担体と比べて高く、その有効性が明らかになった。シルク活性炭をカソード触媒に用いた燃料電池を作製し、電極構造の違いによる性能の評価を行った。一般的な燃料電池のカソード触媒層と異なり、シルク活性炭触媒は活性が低いが安価な触媒である事を考慮し、白金の場合と異なる設計を行う必要がある。触媒とイオン伝導体の混合比、触媒塗布量などをパラメータとして、電極構造の最適化を行ったところ、測定温度80℃、常圧において約70 mWcm-2 の出力密度が得られた。これは本研究開始前の同条件における出力より2割程度向上している。本研究で作製したシルク活性炭の中で最も高い性能を示4したのは、昇温速度が1℃、二次炭化温度が1000℃で作製した触媒であった。これは通常の活性炭よりも炭化温度の高い条件であり、シルクを原料とした活性炭特有の反応サイトが酸素還元活性に影響を与えている可能性が示唆された。今後、触媒作製条件、電極構造の最適化を進めていくことでレアメタル代替材料となる燃料電池用の炭素触媒として期待できることが明らかとなった。 | |||||
資源タイプ(コンテンツの種類) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | Article | |||||
出版タイプ | ||||||
出版タイプ | VoR | |||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 |